個別疾患

悪性症候群

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三大症状

筋固縮:筋肉痛症状、CK上昇(1000以上が多いが3ケタ台もある)、WBC上昇

高熱:発熱(多くが38℃以上)、著明な発汗

自律神経症状:高血圧、頻脈、錐体外路症状

発症タイミング

薬剤の開始、増量、減量、中止から1週間以内が多い

Caroff ら(1993)の報告によれば、24 時間以内の発症が16%、1週間以内の発症が66%、30日以内の発症が96%と大半を占め、30 日以降の発症は 4%となっている。

厚生労働省「悪性症候群」

原因薬剤

主に抗精神薬
抗うつ薬、気分安定薬、パーキンソン病治療薬、抗認知症薬なども報告あり

治療

  • 早急に原因薬剤の中止または再開
  • 急性期にはダントロレンナトリウムが第一選択

ダントリウム投与方法

初回投与方法

  • 初回オーダー:ダントリウム2V+注射用水100ml2V
  • ダントリウムのバイアルに注射用水60mlを入れて混ぜる(1‐2分で透明になる)
  • バイアルを直接点滴棒に吊るして、1Vあたり15分、2Vを計30分で投与(240ml/h)
  • 症状が改善しない場合は1バイアルずつ同様に溶解し、追加投与 Max10V/day

〈溶液調製法〉
通常、1バイアルに日局 注射用水60mLを加え、振り混ぜ、溶液が澄明になったことを確認の後、使用する。

〈悪性症候群〉通常、成人にはダントロレンナトリウム水和物として、初回量40mgを静脈内投与し、症状の改善が認められない場合には、20mgずつ追加投与する。年齢、症状により適宜増減するが、1日総投与量は200mgまでとする。通常7日以内の投与とする。

ダントリウム静注20mg 添付文書

参考文献

・厚生労働省「悪性症候群」

https://www.hosp.kagoshima-u.ac.jp/ict/koukinyaku/kekkaku.htm

・ダントリウム静注20mg 添付文書

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1229402D1039_2_03/

・CMIC オーファンパシフィック「ダントリウム」

https://www.orphanpacific.com/medical/dantrium_injection/

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2020年から病院薬剤師。
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